📋 この記事の目次
「株は買うだけのもの」と思っていませんか?
実は、株価が下がる局面でも利益を狙える手法があります。それが**「空売り(からうり)」**です。
今回は、スイングトレードで長年にわたり成果を出し続けてきたトレーダーが実践する「空売りの戦略」と「移動平均線の鉄則」について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
相場は上がるときもあれば、下がるときもあります。上昇相場だけでなく下落相場でも利益を狙えるようになると、トレードのチャンスは一気に広がります。ぜひ最後まで読んで、新しい武器をひとつ手に入れてください。
Contents
空売りとは?初心者が知っておくべき基本の仕組み
空売りとは、簡単に言えば「株を先に売って、後から安く買い戻すことで利益を得る」取引手法です。
通常の株式投資では、「安く買って、高く売る」ことで利益を出します。空売りはその逆で、「高く売って、安く買い戻す」ことで差額が利益になります。
具体的な流れは以下のとおりです。
1. **証券会社から株を借りる**(信用取引口座が必要)
2. **借りた株を現在の株価で売る**
3. **株価が下がったタイミングで買い戻す**
4. **売値と買い戻し値の差額が利益になる**
たとえば、ある銘柄を1,000円で空売りし、その後800円まで下がったところで買い戻せば、1株あたり200円の利益になります。
空売りが使えるようになると、相場が下がっている局面でも利益を狙えるため、「買い」しかできないトレーダーに比べてチャンスが倍増します。ただし、株価が予想に反して上昇した場合は損失が発生するため、リスク管理(損切り)の徹底が空売りでは特に重要です。
空売りでは理論上、株価が上がり続ける限り損失が膨らむ可能性があります。買いの場合は株価がゼロになるまでが最大損失ですが、空売りには上限がありません。だからこそ、必ず損切りラインを事前に決めてからエントリーすることが鉄則です。
移動平均線の基本と使うべき設定値
空売りの戦略を語るうえで欠かせないのが「移動平均線」です。移動平均線は、一定期間の終値の平均値を線で結んだもので、相場のトレンド(方向性)を視覚的に把握するための最も基本的なテクニカル指標です。
本記事で使用する移動平均線は以下の3本です。
さらに、より大きなトレンドを確認するために**100日移動平均線**を補助的に使うこともあります。
この4本の移動平均線の「並び順」と「傾き」を見ることで、相場が上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか、あるいはレンジ(横ばい)なのかを判断できます。
チャート分析ツールとしては、**TradingView**や**チャートギャラリー**を使うのがおすすめです。どちらも移動平均線の期間を自由に設定できるので、5日・20日・60日・100日をそれぞれ表示させておきましょう。
移動平均線は単体で使うのではなく、複数本の位置関係を総合的に見ることが大切です。1本だけを見てトレード判断をすると、ダマシ(一時的なシグナルで実際にはトレンドが発生しないケース)にかかりやすくなります。
空売りで勝つための移動平均線の鉄則
ここからが本題です。空売りで利益を狙うために、移動平均線をどのように活用するのか、その鉄則を解説します。
鉄則①:移動平均線が「逆パーフェクトオーダー」になっている銘柄を狙う
パーフェクトオーダーとは、移動平均線が上から短期(5日)→中期(20日)→長期(60日)の順番にきれいに並んでいる状態を指します。これは強い上昇トレンドのサインです。
空売りではこの逆、つまり**上から長期(60日)→中期(20日)→短期(5日)の順に並んでいる「逆パーフェクトオーダー」**の状態を狙います。
この並びになっているということは、短期的にも中期的にも長期的にも株価が下落方向に動いていることを意味します。逆パーフェクトオーダーが成立している銘柄は、下降トレンドが強く継続しやすいため、空売りの成功率が高まります。
鉄則②:中期移動平均線(20日)への「戻り」を待ってからエントリーする
下降トレンド中でも、株価は一直線に下がるわけではありません。途中で一時的に反発(リバウンド)する場面があります。
この反発が中期移動平均線(20日)付近まで戻ったタイミングが、空売りのエントリーポイントになります。下降トレンドでは中期移動平均線が「抵抗線(レジスタンス)」として機能しやすく、そこで跳ね返されて再び下落に転じるケースが多いのです。
具体的には以下の手順で判断します。
1. 逆パーフェクトオーダーを確認する
2. 株価が一時的に反発して中期移動平均線(20日)に近づくのを待つ
3. 20日線付近で上昇が止まり、再び陰線(下落のローソク足)が出たらエントリーを検討
4. 成行注文で空売りを実行する
焦って下がっている最中に飛び乗ると、反発に巻き込まれるリスクがあります。「戻りを待つ」という忍耐が、空売りで勝つための重要なポイントです。
鉄則③:長期移動平均線(60日)の「傾き」でトレンドの強さを確認する
空売りを仕掛ける前に、長期移動平均線(60日)が明確に右肩下がりになっているかを必ず確認しましょう。
60日線が横ばいやわずかに上向きの場合、下降トレンドがまだ本格化していない可能性があります。そのような状況で空売りを仕掛けると、思わぬ反発を食らって損失が出るリスクが高まります。
60日線が明確に下向きであることが、空売りを仕掛ける大前提と覚えておいてください。
週足チャートで大きなトレンドを見極める方法
日足チャートだけでなく、週足チャートも併用するとトレードの精度がさらに上がります。
週足では以下の移動平均線を使います。
空売りを検討する際は、まず週足チャートで大きなトレンドが下降方向であることを確認します。週足で下降トレンドが確認できた銘柄について、日足チャートで具体的なエントリーポイントを探す、という流れが理想的です。
これを**「マルチタイムフレーム分析」**と呼びます。大きな時間軸のトレンドに逆らわないことで、トレードの成功率を高めることができます。
たとえば、週足で20週線が60週線を下回り、かつ両方の線が右肩下がりであれば、かなり強い下降トレンドと判断できます。この状態の銘柄を日足で監視し、20日線への戻りを待ってから空売りを仕掛けるのが、勝率の高い基本パターンです。
スイングトレードにおける空売りの損切りと利確の考え方
空売りに限らず、トレードにおいて最も重要なのが「損切り(ロスカット)」です。特に空売りは、損失が理論上無限に広がる可能性があるため、損切りルールを厳格に守ることが絶対条件です。
損切りの基準
空売りでエントリーした場合、損切りラインは以下のように設定するのが一般的です。
株価がこれらのラインを超えたら、迷わず成行注文で買い戻しましょう。「もう少し待てば下がるかも」という期待は、大きな損失につながる最大の原因です。
利確(利益確定)の考え方
利益確定のタイミングについては、いくつかの方法があります。
大切なのは「ルールを決めて、そのルールに従う」ことです。感情でトレードすると、利益が出ているのに「もっと下がるかも」と欲張って結局利益を減らしたり、損失を抱えているのに「そのうち戻るだろう」と塩漬けにしてしまったりします。
スイングトレードでは、数日から数週間程度でポジションを決済するのが基本です。ひとつのトレードに固執せず、ルールに従って淡々と繰り返すことが、長期的に利益を積み重ねるコツです。
初心者が空売りを始める前に押さえておきたい注意点
最後に、空売りを実践するうえで初心者が特に注意すべきポイントをまとめます。
①信用取引口座の開設が必要
空売りは「信用取引」に該当するため、通常の証券口座とは別に信用取引口座を開設する必要があります。証券会社によって審査基準が異なりますが、投資経験や資産状況などが審査対象になります。
②まずは少額・少ロットから始める
空売りに慣れるまでは、いきなり大きな金額を投入しないようにしましょう。最初は小さなポジションで練習し、自分のルール通りに損切り・利確ができるかを確認してから、徐々にロットを増やしていくのが安全です。
③逆日歩(ぎゃくひぶ)に注意
空売りでは、借りた株に対して「逆日歩」というコストが発生する場合があります。人気のある銘柄(空売りが集中している銘柄)ほど逆日歩が高くなりやすいので、事前に確認しておきましょう。
④トレンドが出ていない銘柄では空売りしない
移動平均線が絡み合っていたり、方向性がはっきりしない銘柄で空売りを仕掛けるのは危険です。明確な下降トレンドが出ている銘柄だけに絞ることが、勝率を高める最大のポイントです。
⑤投資は自己責任
どんなに優れた手法でも、100%勝てるものは存在しません。空売りにはリスクが伴い、想定と異なる値動きが起きることは日常的にあります。余裕資金の範囲内でトレードを行い、生活費を投じるようなことは絶対に避けてください。
まとめ:空売りと移動平均線の組み合わせで下落相場もチャンスに変える
今回の記事のポイントを振り返りましょう。
株式投資は「買い」だけでなく「売り」も使えるようになると、相場のどんな局面でもチャンスを見つけられるようになります。ただし、空売りは買い以上にリスク管理が求められる手法です。焦らず、しっかりとチャート分析のスキルを磨いてから実践に移しましょう。
投資はギャンブルではなく、学び続けることで磨かれる「スキル」です。一歩ずつ着実に成長していきましょう。














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